2025年最後の内検

11月下旬に女王蜂の隔離と同時に開始したダニ対策。薬剤投与から約4週間が経過したため、薬剤の除去と2025年最後となる内検を実施しました(参考:ミツバチヘギイタダニ対策:第1弾第2弾第3弾)。当日は、風の弱い暖かい日となったため、気温が十分に上がった午前11時頃から内検を開始しました。また、今回は都市養蜂に興味を持っている学生も見学に訪れました。

まず、養蜂箱の底に設置した下敷きのダニの落下状況を確認したところ、秋口の数と比べるとほとんど見られませんでした。また、巣板およびミツバチを目視してもダニの姿が見当たらず、これまでのダニ対策の効果が十分に伺える結果となっています。

食糧についても、夏から秋にかけて蓄えた蜜や花粉が十分にあることを内検から確認できたので、追加の給餌は不要と判断しました。これをもって2025年最後の内検を終え、引き続きミツバチたちの越冬を静かに見守っていきます。

ミツバチヘギイタダニ対策 -3-

当初、秋の採蜜を目標としていましたが、残念ながら予想以上にハチミツが集まらず、今回は採蜜を断念しました。これからは本格的な越冬に向けて、ミツバチたちが無事に冬を越せるよう、準備を進めます。

まず、越冬に備えた重要なミツバチヘギイタダニ対策の第3弾を実施しました(参考:第1弾第2弾)。女王蜂の隔離を行い、ダニ対策用の薬剤アピバール、チモバールを設置し、前回同様にダニの落下状況を確認するため、プラスチック下敷きを巣門に設置しました。薬剤の投与期間は4~5週間を目安にし、除去はミツバチが活発に活動している暖かい日に行う予定です。

また、ミツバチが快適に越冬できる環境を作るため、巣箱の調整を行いました。巣門は、冷たい風や外敵の侵入を防ぐために狭くしています。次に、ミツバチが密集して温まりやすい状態になるように、飼育域を縮小しました。具体的には、継箱を片付け、育児圏の1段に集約し巣箱をコンパクトにしました。さらに、越冬に必要な食糧のために秋に貯めたハチミツの巣板を残して、不必要な空の巣板は取り除きました。

薬剤設置・巣箱のコンパクト化(251121撮影)

ミツバチヘギイタダニ対策 -2-

8月末に設置したミツバチヘギイタダニ対策の薬剤を、約1ヶ月後の9月25日に取り外しました。巣門近くに設置したプラスチック下敷きには、大量のミツバチヘギイタダニが確認でき、既に動かない状態になっていたことから、薬剤の効果があったと判断できます。ミツバチヘギイタダニは、日本の侵略的外来種ワースト100に指定されるほど深刻化しており、その対策は養蜂にとって急務となっています。今回薬剤を設置した2群について、ミツバチヘギイタダニの駆除数をカウントしたところ巣箱Mで240匹、巣箱Jで391匹の駆除をすることができました。なお、ダニの数が多いので、スマフォのカウントアプリを使用して集計を行いました。今回の女王蜂隔離による育児圏断絶と薬剤の組み合わせは、ミツバチヘギイタダニを効率的に駆除する上で極めて有効であり、越冬前のダニ密度を大きく下げ、健全な群勢維持に繋がると期待できます。

女王蜂解放

8月13日のお盆から隔離した女王蜂を約4週間経過した9月11日に解放しました。使用した全面隔王篭は、働きバチは行き来できるのですが、体の大きい女王蜂は篭内でとどまり、産卵を停止させるためのものです。ミツバチヘギイタダニの繁殖は封蓋された巣房内でのみ行われます。そのため、女王蜂を隔離して産卵をストップさせることは、ダニの繁殖サイクルを断絶する上で非常に重要な役割を果たします。働き蜂が卵から成虫になるまで約21日間(約3週間)かかることから、この隔離期間を取ることで、コロニー内の封蓋された蜂児が全て羽化し、ダニの繁殖場所が一時的になくなった状態になります。このタイミングを見計らい、隔離から約2週間後の8月27日にダニ対策用の薬剤を設置しています。

ミツバチイタヘギダニ対策 -1-

お盆期間中に採蜜を行っていた2つの巣箱から女王蜂を隔離していましたが、その2週間後となる8月27日にミツバチヘギイタダニ対策のための薬剤を設置しました。このダニはミツバチに寄生して病気を引き起こすため、冬を越すためには欠かせない重要な作業です。

今回使用したのは「アピスタン」です。現在、日本で認可されているダニ対策用の薬剤は、アピスタン、アピバール、チモバールの3種類のみになります。この限られた選択肢の中から、私たちは、以前熊谷養蜂で開催された干場先生の「ヘギイタダニ抑制と駆除方法」講習会、そして渡辺先生からのアドバイスを参考に、アピスタンを設置することを決定しました。

干場先生の講習会では、薬剤で巣箱の底に落下したミツバチヘギイタダニが狭い場所に集まる習性があると教わりました。そこで、雨に濡れても大丈夫なプラスチック下敷きを巣門に設置してみました。その結果、設置してから5日後の内検では大量のミツバチヘギイタダニが下敷きの狭い隙間に集まっていました。内検時では、小さくて見逃してしまいがちなミツバチヘギイタダニがこんなにいるとは・・・驚きです(アプリで撮影画像のダニをカウントすると168匹)。このダニ対策がきちんと出来なければ、ミツバチは無事に冬を越せません。

(25/09/25加筆)薬剤設置してから1カ月後の記事はこちら

時差式ダニトラップ _1

6月9日に設置した時差式ダニトラップのその後を報告します。

干場先生に指導していただいた通り、巣板1枚の1/4下部を切り落とした部分に、狙い通り雄蜂の巣脾が見事に形成されていました。ミツバチヘギイタダニを効率的な駆除のために、この部分を切り落とし、今後もミツバチの健康を守るための対策を進めていきます。

時差式ダニトラップ

現在、多くの養蜂家が飼育するセイヨウミツバチは、ミツバチヘギイタダニの深刻な問題に直面しています。私たちは干場先生から教えていただいた「時差式ダニトラップ」でこの問題に対応していきます。

先日、新女王蜂の産卵を確認できたため、時期的には遅めになりますが、これからさっそく時差式ダニトラップ用の巣板を作成します。まず、養蜂箱一つにつき、育児圏(ビースペース)の巣板1枚の1/4下部を切り落とします。 この切り落とした部分には、雄蜂の無駄巣ができやすい傾向があるため、ここをダニトラップとして活用します。ミツバチヘギイタダニが雄蜂の幼虫に寄生しやすいという特性を活かし、巣板の下部にできた空間をさらに左右半分ずつに分けて、時間差で女王蜂に卵を産ませていきます。 これにより、ダニを効率的に誘引し、駆除する対策を進めていきます。